今回は教科書本文の勉強法についてお話をしたいと思います。
なお、ここまでのところで、新出の単語や文法については
ある程度勉強できてるという前提で話を進めますので、
そこの勉強がまだ不十分ではない場合は、
の2つの記事を参考にしてください。
教科書の本文の勉強に関しては、
(1)英文を日本語訳にできるように
(2)日本語訳から英文にできるように
というのが最終的に目指す目標となります。
そのための手順についてこれから解説をしていきます。
手順0:まずは教科書本文を勉強する準備をする。
教科書本文を勉強していく上では、まず準備が必要となります。
これにはノートを使います。
準備の内容は教科書本文の英文とその日本語訳を写すというものです。
学校ですでに同じようなノートを作成している場合も
もう1度作成しましょう。
面倒だと思うかも知れませんが、
これをするのも勉強の一部となります。
ノートへの写し方は、
・ノートの左側のページに<英文>
・ノートの右側のページに<日本語訳>
と左右が対応しているようにしておきます。
英文と英文の間は1行空けておくと見やすいと思います。
なお英文そのものは教科書を見れば載っていますが、
日本語訳に関しては教科書には載っていません。
ですから、当たり前ではありますが
学校の授業をきちんと受けて日本語訳を聞いておくこと。
また、なぜそのような日本語訳になるのかも
しっかりと聞いてメモしておくことが大切です。
万が一日本語訳を聞き逃してしてしまった場合や、
あまり丁寧に教えてくれない先生である場合は
教科書ガイドを利用するのも一つの方法です。
そうやってノート写しをするわけですが、、
ここで単に、何も考えずに写すだけというのでは
時間がもったいなさすぎます。
英文を写すときには、使われている単語や文法、
日本語訳などを意識しながら、
また日本語訳を写す場合には、
対応する英語の部分を意識しながら写せると
それだけで勉強になります。
このように
「写しながら勉強(暗記)しよう!」
という気持ちで取り組むことで、
このあとの流れもとても楽になりますので
ぜひそういう意識でやってみてください。
手順1:英文を日本語訳にできるように
ノートに書き写すことができたら、
いよいよ本格的に本文の勉強をすすめていきます。
まずは英文を見て、日本語訳に訳せるようになることを目指します。
なおここでは、
<英語がある程度得意な人>と<英語が苦手な人>
とで勉強の仕方が異なりますので、その違いについて触れておきます。
英語がある程度得意な人
ある程度英語が得意な人は、
右ページの日本語訳を隠した状態で、
左ページ英文を上から順に訳せるか確認していきます。
少しでもあいまいだなと思うところがある場合は
日本語訳を確認して、その場ですぐに覚えてしまいます。
また、正しく訳せなかった英文にはチェックをつけておきましょう。
そして一通り全ての英文を訳し終わった後に、
このチェックがついた英文だけを再確認してみてください。
英語が苦手な人
英語が苦手な人におすすめなのは
先に日本語訳だけをある程度覚えてしまう方法です。
やり方としては、
ノートの左側の英文は見ずに、
右側に書かれた日本語訳だけを見ます。
そして、どんな話(ストーリー)なのかを
見ないでも誰かに伝えられるくらいまで覚えてしまうのです。
覚えにくい場合は、図にしたり、絵を描いてみたり、
工夫をしながら覚えてみてください。
なおここでは一字一句間違えないように覚えるというよりは、
話の流れを覚えるといった感じで構いません。
こういう流れがある程度頭に入った状態で
英文を見て、日本語訳が言えるようにしていきます。
すると、
「あー、この英文が、さっきの○○って話のところなんだ」
という感じに、頭にも入りやすくなるわけです。
なんとなく頭に入ったストーリーを思い出しつつ、
この段階ではより正確に1文1文を覚えなしていきましょう。
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以上、英語がある程度得意な人の場合と苦手な人の場合に
わけて話をしてきましたが、ここからはその両者に
共通する日本語訳を覚える場合のポイントについて解説します。
そのポイントとは、
【語尾に気をつけて覚える。】
ということです。
例えばですが、
“He plays baseball”
という文があった場合、
英語を苦手とする人の中には、
「彼は野球をした。」
と訳してしまう人が出てきます。
正しくは、
「彼は野球をする(します)。」
となりますね。
この場合は、
「する」という語尾の部分を
「した」としてしまっているわけです。
「する」だと<現在形>の表現。
「した」だと<過去形>の表現となります。
元の英文は<現在形>で書かれていますので、
ここでは「する」と訳すのが正しいということになります。
ほんの少しの違いではありますが、
これだけでテストでは×になってしまいます。
こういう間違いで特に注意すべきなのは、
・現在形
・過去形
・進行形
・未来系
・完了形
・受動態
などが英文中に出てくる場合ですが、
特に新出文法として勉強した単元については
注意して訳すようにしてください。
以上のようなポイントを意識しながら、
しっかりと日本語訳を覚えるようにしてください。
手順2:日本語訳から英文にできるように
英文を日本語訳にできるようになったら、
続けてその逆、日本語訳から英文が作れるようにしていきます。
これはかなり多くの中学生が苦手とするところなのですが、
だからこそ出来るようになれば、それだけで差がつきます。
またこの勉強こそが、英語が得意になるための
カギを握っていると言っても過言ではありません。
どういうことか?
英語が得意ということは英語の単語や表現、文法など、
たくさんの知識が身についているということを指します。
結局のところ暗記量がモノを言います。
海外に行ったら英語が話せるようになる、と言うのも、
海外で生活する中で、たくさんの英語に触れ、
それが知識として吸収されるからそうなれるわけです。
ですから、
中学や高校で英語を得意にしたいと思うのであれば、
とにかくたくさんの英語の知識を身につけなくてはなりません。
「じゃあどんな知識を身につければいいのか?」
ということになりますが、
最も簡単な方法が学校の教科書を丸暗記してしまう
ことなんです。
もちろん教科書内には今後は不要だろ・・・と思うような
単語や表現が含まれれていることもあります。
ただ、定期テストや受験に出されるような表現のほとんどは
教科書の中に含まれているものです。
ですから、それをしっかり覚えることが
英語が得意になる(=テストでも点を取る)近道ということになります。
英語が苦手という人の多くは、
これまで英文を暗記するということを怠ってきた人たちです。
覚えるのが面倒、よく分からない・・・など
理由は様々だと思いますが、
この英文暗記を避けていては、
いつまで経っても英語ができるようにはなりません。
ちなみに、単語や熟語ではなく、
英文を覚えようと言っているのには理由があります。
そうすることで、主語+動詞~を含む<英語の感覚>が身に付くからです。
例えば、
たくさんの英文に触れることが出来ている人は、
“He play baseball.”
という文を見ると「何か気持ち悪い!」って感じるんです。
そう、この文は
“He plays baseball.”
という書き方が正解ですね。
理屈で言えば“ he ”が三人称だから一般動詞に“s” が付く
ということになるのですが、
そういう理屈を意識するまでもなく、
「何か気持ち悪い!」という感覚に陥るんですね。
こういう<英語の感覚>が身に付くのも、
多くの英文に触れてこそ、なんです。
単語だけを覚えていても絶対に身につきません。
英語が苦手な人は、このような<英語の感覚>が不足しています。
だから自分で自分の間違いにも気づけないのです。
話が少しそれてしまいましたが、
英文を覚える重要性は理解してもらえましたか?
実際に教科書の英文を覚える手順については、
に詳しく書いていますので、そちらを参考にしてください。
というわけで、ここまで英語長文の勉強法を見てきました。
手順0:まずは教科書本文を勉強する準備をする。
手順1:英文を日本語訳にできるように
手順2:日本語訳から英文にできるように
という流れでしたね。
ここまでくれば、
単語
文法
教科書本文
の全てがある程度仕上がっていることになります。
あとはそれを本当にできるかどうか確認するための
問題演習を残すのみです。
詳しくは次回お話したいと思います。