高校受験の勉強法

高校受験の勉強法(3)志望校の決め方・選び方

 

今回は高校受験の志望校の決め方についてお話をしたいと思います。

前回の記事

高校受験の勉強法②志望校合格のための3ステップ勉強法

の中でお話した3ステップは、
原則として志望校が決まっていることを前提としています。

目指すところがあって、そこに合格すための計画を立て、
勉強していくという流れだからです。

もちろん志望校がまだ決まらないという状態でも
勉強はできると思います。

ただ、これは長年の経験からも感じることなのですが、
「志望校を早めに決めていた子の方が合格率は高い」
というのも事実です。

早くから志望校が決まっていれば、それだけ早くから勉強できますし、
その分結果も出しやすくなるというわけです。

ですから、

「行けるところならどこでもいい。」

という場合以外は、少しでも早めに志望校を決めておくことを
おすすめします。

遅くとも中2の終わりまでには一旦決めきるのがいいですね。

 

ちなみに、志望校受験校では言葉の意味が違います。

ときどきこれらを一緒に考えてしまう人がいますので
念のため解説をしておくと、

志望校とは、受験したいなと思っている学校のこと、
受験校とは、受験することが決まっている学校のことを指します。

今話をしているのは志望校のことです。
早く受験校を決めなさい、と言っているわけではありません。

受験校を決めるのは受験の直前で構わないと思います。
それまでは志望校を受験校に出来るような努力をすることが
大事なのです。

この2つの違いは知っておいてくださいね。

 

志望校選びのポイント

さて、とりあえず早く志望校を決めた方がいいんだろうなということは
何となくわかってもらえたかと思います。

ただ、そうは言っても「どうやって志望校を決めればいいのか?」
一番迷うところだと思います。

ここからは、そんな志望校を決める際にヒントとするポイントについて
お話をしていきたいと思います。

今回お話するポイントは全部で10個です。

 

1.自分の学力

志望校を選ぶときにまず意識するのがこの部分だと思います。
そもそも本当に今の自分の実力でいけるのかどうか?

「今の自分の実力であればどこに行けるのか?」

というのがわからない場合は、学校の先生や塾の先生に聞いてみればいいでしょう。
模試を受けるというのも一つの参考材料になります。

ただ、自分の実力を元に志望校を考える場合は、
その時期によっても、少し考え方が異なります。

受験が本当に直前に迫っているという時期であれば
今の実力に近いところを選ばざるを得ないということもあるでしょうし、
中3の夏前くらいであれば、頑張り次第でワンランク上は狙えます。

また中2の段階なら、2ランク上という狙い方もできるでしょう。

この記事の冒頭でもお話しましたが、
より上を狙いたいなと思うのであれば、より早くこういうことを
意識できるようにしておいた方がいいわけですね。

早い段階であれば、いくらでも逆転は可能ですから。

ですから模擬試験に関しても、中3からスタートというのではなく、
中1や中2のうちから少しずつ受けておくことをオススメします。

 

2.大学合格(進学)率

高校を卒業したら、次は大学と考えている人も多いと思います。
そうすると入学する高校の大学合格(進学)率も気にしておくべきところです。

昨年、一昨年と、どんな大学に、どれくらいの人数が進学しているのか?

高校のHPやパンフレットに掲載されていることがほとんどでしょうから、
そこを参考にすればいいと思うのですが、これについては1つ注意点があります。

それは「のべ」という書き方。

仮に1人の人がA大学とB大学に合格してA大学に進学した場合。
のべ人数で合格者が表記されている場合は、その人は
A大学の合格者としても、B大学の合格者としてもカウントされてます。

ですから「のべ合格数=進学数」ではないということです。

昔、ある高校が賢い生徒に何校も大学を受験させて問題になったことがありましたが、
そうやって「のべ合格数」を上乗せしておけば、すごい進学校に見えますよね?

高校側としては、それで受験生が増えてくれると助かるわけで。

という感じで「のべ合格数」をそのまま鵜呑みにしてはいけませんよ、ってことです。
ただ、全く実績がない学校よりは、「のべ」でも合格者の多い方が
進学意識の高い高校なのは間違いありませんが。

 

3.クラブ活動

高校に入ってからやりたいクラブ活動がある人は、
それも志望校を選ぶポイントとなりますね。

逆にこれを全く意識しないで志望校を決めてしまって、
高校に合格してから、実は入りたいと思っていたクラブが
その学校にないことが判明した・・・というケースもありますので
気になる人は確認しておいた方がいいですね。

またクラブの有無だけではなく、
グラウンドの広さや数、水泳部に入りたい人ならプールの有無、
あとはそのクラブの過去の成績なども
学校選びの際に参考になる情報ですね。

 

4.自宅からの距離

これも大事です。3年間通うわけですから、
あまりに自宅から通いにくいところにある学校はどうかとも思いますね。

雨の日も、風の日も、雪の日も・・・

本当にそこに通えるのか?
一応は考えてみた方がいいでしょう。

電車やバスでの通学になる場合なら、
どれくらいの時間がかかるのかも調べておいた方がいいですね。

自転車通学の場合は、案外坂道が多かったりすると大変なので、
そのあたりの下調べもしておくべきでしょう。

 

5.男子校・女子校・共学

私立高校の場合は、男子校なのか、女子校なのか、共学なのかでも
わかれます。

自分は絶対に共学じゃなきゃイヤだとか、
逆に女子高はイヤだとか、いろいろ好みもあるかと思います。

これも過去の経験からの話ですが、
女の子の場合は、お母さんの出身校が学校選びに結構影響することが多いです。

例えばお母さんが女子高出身で、そこに良い印象を持っていれば、
その出身校や女子高を進めることがあったり、
反対に同じ女子高出身でも、そこに良い印象を持っていなければ、

「女子校はやめときなさい、共学がいいわ、共学。」

なんて進め方をする場合があります。

なおお母さんが共学出身の場合は90%以上の確率で
共学を推す傾向にありますね。

実際のところ男子校には男子校の、女子高には女子高の、
また共学には共学の、良いところも悪い(?)ところもありますから、
どこが一番ということは無いと思いますので、
いろいろな人の意見を参考に決めていけばいいでしょう。

 

6.普通科/専門学科

高校には、普通科と専門学科(呼び名はいろいろ)というコースが存在しています。

多くの場合普通科はその先の進学を前提にしているコースです。
進学と言っても四年生の大学だけではなく、短大や専門学校も含まれます。

一方で専門学科の方は、例えば英語などを専門的に学んで、
その先は大学進学というコースもあれば、
工業や商業、また農業などを専門的に学び、
高校卒業後は就職への道を進むというコースがあります。

ですから、どんなコースを選ぶのかは

「将来どうしたいか?(どうなりたいか?)」

という考え次第になるわけです。

もちろん全ての高校に全てのコースがあるわけではありませんから、
選びたいコースによっては、選べる高校も限定されてきますね。

高校とはあくまで通過点でしかありません。

高校合格がゴールではないわけです。
ですから、本来は将来の夢があって、
そこから逆算して高校を選べるのがベストなんですね。

ただ、中学生の段階で将来の夢がきちんと決まっているという人も
それほどは多くないはず。

もしそんな感じで、まだ将来が漠然としている人は、
とりあえず普通科に進み、そこから将来を見据えた進路選択をするというのを
おすすめします。

 

7.校風

校風とは各学校が持っている学校の特徴でもありますし、
受験生とその学校との相性でもあります。

オープンスクールなどに行ったときに感じた雰囲気や
すでに通っている生徒たちの感じをを見たときに、

「この高校行ってみたいな!」

と思えるかどうか、ってところですね。

過去に、中3になっても全く学校見学に行かず、
はじめてその高校に行ったのが受験当日だった男の子がいました。

彼が受験したのは地域で有名な男子校だったのですが、
校門をくぐった瞬間に、その高校には行きたくないと感じたんだそうです。

そして結局その高校は受験せず、
後日別の学校をランクを落として受験することになりました。

あとで詳しく聞いてみたのですが、パッと見た感じの校舎が古く汚くて、
こんなところでで勉強したくないと思ったのだとか。

あとは、校門に立ってた先生の感じも嫌だったようです。

何となく彼の単なるわがままな判断なような気もしますが、
これも事前に学校見学に行っていれば、
ランクを落とさず、学校を変えることができていたかも知れません。

このときばかりは親御さんも、やや強引にでも事前の学校見学をさせておけばよかったと
後悔されていました。

 

8.宗教

私立高校の中には宗教系の学校も多く存在します。

宗教系の学校は、毎朝のお祈り(礼拝)があったり、
季節ごとにその宗教にまつわるイベントがあったりと、
授業外の部分で他の学校との違いが目立ちますね。

あと授業科目に宗教の授業があるというのも特徴です。

ちなみに一部の宗教系学校を除いては、家庭の信仰は特に問われないようです。
ただ、学校でメインとしている宗教への理解は最初に求められます。

そのあたりをあまり深く考えることのない人であれば構いませんが、
中にはちょっと抵抗があるという人もいるかと思います。

学校選びの際には少し気にかけてみてください。

 

9.評判

最近ではインターネットで学校名を打ち込むと、
その学校の評判を見ることができますね。

そういうのを書き込んでいる人の中には、実際に現在通っている生徒もいれば
過去、何年も前に通っていたという人もいるようです。

最近は各学校共に生き残りをかけて
新たな取り組みや工夫を取り入れていっているところがほとんです。

ですから、過去がどうだった、というような古い情報は
ほとんどあてにならないことが多いですね。

近所に通っている人がいれば聞いてみるのが一番です。

また学校や塾の先生にどんな学校か教えてもらうのもいいですね。

とはいえ、どんなにいい学校でも、悪い評判が立つこともありますし、
その逆も然りです。

あまり悪い評判ばかりが目立つ学校は考えものですが、
そうでないならば、やはり自分や親の目で見て確かめるのが確実。

「百聞は一見に如かず」とも言いますから、気になる学校があれば
実際に足を運んでみるのが一番ですね。

 

10.制服

最後は制服です。ここを気にするのは女の子に多いですね。
男の子も気にする子は気にするようです。

中には制服が無く、私服登校という学校もあります。

まぁこれに関しては完全好みの問題なのでなんとも言えませんが、
ただ制服だけで学校を決めようとしてしまう人がいるのはどうかと思います。

もちろん制服も学校を決める大事な要素です。
ただ、それ以外何も見ずに・・・というのはちょっとやりすぎですね。

先ほどの例じゃないですが、制服は凄く気に入ったけど、
でも学校の雰囲気は全く自分に合わない、という可能性もあるわけです。

しっかり他の要素も参考にしながら学校選びをしてください。

 

以上、志望校選びのヒントとなる10個のポイントについて解説をしてきました。

まとめると、

1.自分の学力
2.大学合格(進学)実績
3.クラブ活動
4.自学からの距離
5.男子校・女子校・共学
6.普通科/専門学科
7.校風
8.宗教
9.評判
10.制服

という感じでした。
これ以外にも志望校を決める要素は存在しています。

まあただこれくらいは最低見た上で決めましょうという参考例です。

こういうポイントを参考にして、早めに自分の行きたいと思える高校を決めること。
繰り返しになりますが、早く決めれるほど、そこに合格できる確率も高まりますから。

仮の志望校でももちろん構わないわけです。

ただ、そうだとしても、自分自身で「行きたい!」と思えるところにしてください。

いくら早く決めた方がいいと言っても、適当ではダメです。
そんな目標では頑張ろうと思えないですから。

上記に挙げたポイントを参考に、
自分に最も適した、最も行きたいと思える志望校を見つけてください。

 

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