高校受験の勉強法

高校受験の勉強法(5)効果的な過去問の使い方

 

今回は高校受験に向けた過去問の使い方について
お話をしていきたいと思います。

前回の記事で、過去問を使うタイミングについてはお話をしました。

どのタイミングでも過去問を解くこと自体は同じなのですが、
実は各タイミングごとに効果的な使い方が異なります。
今回はその詳細についてお話をしていきます。

 

1.夏休み前の過去問の使い方

夏休み前に過去問を解く目的は、

1.ギャップを知る。
2.傾向を知る。

という2つだということは既にお話したとおりです。
(*詳しくは高校受験の勉強法(4)過去問はいつから始めればいいか?を参照。)

ここで過去問を使うときの注意点としては3つあります。

(1)直接書き込まない!
(2)点数を気にしない!
(3)解説を読まない!

です。ではこれらについて簡単に解説を加えます。

 

(1)直接書き込まない!

当然ですが過去問に直接書き込んでしまうと1度しか使えません。
今回解いたものは、もうそれで終わり、というわけではありませんから、
また再度解けるようにしておく必要があります。

ただ、特に英語や数学、理科などに関しては、
問題を解くときに問題用紙中に書き込みながら解くことも多くなろうかと思います。

ですから理想としては、
過去問を解く前に、一度その過去問をコピーして、
それに直接書き込みながら解くようにすることをおすすめします。

なお解答用紙に関しても同様で、
コピーしたものに書き込むのがいいですね。

 

(2)点数を気にしない!

問題を解くことができたら、解答用紙に○×をつけてみます。

このとき、正しい解答を書き写す必要はありません。
とりあえず答えが合っていたか間違っていたかが
分かるようになっていればOKです。
(*理由はあとで書きます。)

そしてその結果で点数もつけてみるわけですが、
ここでの点数はそこまで気にする必要はありません。

もちろん上位の学校を狙っているにも関わらず
点数が取れていないということになると、
ショックなのは言うまでもありませんが、
今回の過去問で知りたかったのは、あくまでギャップです。

点数が悪いならこれから頑張ればいいだけです。
この段階で合格点に近い点数が取れてしまっていると、
逆にこの先だらけてしまっていいことはありません。

受験までまだ日があるわけですから、
合格点から遠く離れていて当たり前。

点が悪いのを気にして落ち込むのではなく、

「こんだけギャップがあるから、頑張らないとな!」

と、やる気に火をつけるきっかけにして欲しいと思います。

 

3.解説を読まない。

先ほど正しい解答を書き写す必要は無いと言いましたが、
同様に解説も読まないようにしておいて欲しいと思います。

というのも、今回解いた過去問はまたこの先解くことになると思いますので、
そのとき、

「あ、これ昔解いたやつだ。確か答えは・・・『ウ』だったな!」

とかってならないようにするためです。

まぁ何ヶ月もあとにそこまで覚えている人がどこまでいるかは疑問ですが、
あまりじっくり解説を読んで見直しまでやってしまうと、
どこか記憶には残ってることもあるかと思います。

あとは、そもそもこのタイミングでは、
そうやってじっくり過去問に時間をかけるのが勿体無いからです。

できていないことが多いのであれば、
なおさら見直しにも時間がかかりますよね?

今回知りたいのはギャップと傾向だけ。
だからわざわざそれ以上のことをして時間をかける必要がないわけです。

点数が分かればそれで終わりで構いません。

 

以上、夏休み前に過去問を解くときの注意点について触れてきました。

1.直接書き込まない。
2.点数を気にしない。
3.解説を読まない。

この3つを意識しておいてください。

2.私立の受験校決定前の過去問の使い方

私立の受験校決定前に過去問を解く目的は、
自分と過去問との相性を見るためでした。

ここでは解いた後にしっかりと自分の点と
合格最低点とのギャップを見極めなければなりません。

このタイミングで大きくギャップがある高校については
受験を見送らざるを得ませんね。

同じ偏差値退の学校だからといって、
同じレベルの問題が出されるとは限りませんから、
このあたりは注意が必要です。

また、学校によって合格最低点も異なります。
受験問題の難易度が高いところはそれだけ合格最低点が低くなる場合が多いですから
そのあたりはチェックしてみるといいでしょう。

なお私立受験校の決定に際しては、
必ず学校の先生と相談をしてください。

ほとんどの学校で11月~12月ごろには懇談が行われると思います。

この懇談の中で、

「その学校は受験しても合格は難しいでしょう…」

と言われてしまった場合は、潔く受験校を決めなおすことをおすすめします。

私立高校は独自の合格基準を持っているところがあります。
そして、その基準を超えることができていない場合は、
入試本番でかなりの高得点を取らない限りは合格させてもらえないのです。

合格最低点をクリアできたら大丈夫、ではないケースもあるというわけですね。

このあたりは地域性もありますので、しっかり懇談の中で確認をしてください。
塾に通われている方は、塾の先生にも相談してみてください。

 

3.受験直前

さて最後に受験直前ですが、やはりここでの過去問の使い方が一番重要になります。

受験直前の時期になると学校や塾でも

「しっかり過去問をやって解きなおしなさい」

と指導されることが多いため、

「勉強は過去問しかやらない!」

という人がいますが、これは最もダメなやり方です。

 

なぜか?

 

過去問をただ解いて、そして解きなおしても実力にならないからです。

過去問とは文字通り過去に出題された問題です。
当たり前ですが、受験で過去問と全く同じ問題が出されることはありません。

特に英語、数学、国語に関しては確実に問題は変えられています。
理科や社会の一部では似たような問題や同じ用語が問われることはありますが。

ですから、仮に何度も繰り返して過去問で点が取れるようになったとしても、、
別の問題が出題される本番に点が取れるとは限らないわけです。

「よーし、過去問何回も解いたし大丈夫だ!」

と思っている人が、一番大丈夫じゃないわけですね(笑)

そういう人は、受験本場が終わった直後に、

「やったことない問題が出てたよ・・・」

ってがっかりするのですが、そんなの当たり前なわけです。

 

過去問を解く目的は、

その過去問を解けるようにすることではありません。

この先に待ち構える、受験本番の問題が解けるようにすることです。

 

過去問はあくまで、受験の為に利用するという考え方を持たなければならないということです。

 

過去問の利用方法

じゃあ過去問をどのように利用するか?

過去問は勉強内容の理解度や定着度を測るためと、残りの弱点を把握するために利用します。

具体的な利用の流れとしては、

 

過去問を解く。

  ↓

勉強する、

  ↓

過去問を解く。

  ↓

勉強する

  ↓

というイメージですね。

過去問を解いて出来てないところがあったら、その部分を問題集を使って勉強しなおします。
そしてその後、別の過去問を解いて、勉強した部分が本当にできるようになっていたか、
また、他に弱点はないかを確かめるということですね。

ですから上記のように、
過去問とその他の教材を使った勉強とを交互に行うのが理想と言うわけです。

受験直前だからと言って、

過去問

過去問

過去問

とやるのは、全く力が付かない勉強法ということになります。

ここを間違えず、正しく過去問を利用してほしいと思います。

 

以上、各時期における過去問の使い方について解説をしてきました。
受験に向けて過去問を解くことは必要と分かっていても、
その使い方まで意識できている人は、あまり多くないようです。

また学校や塾でも、ここまで細かく言ってくれるところは少ないですから
この記事を読めたあなたはラッキーかも知れません(笑)

ぜひ参考にしてください。

 

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