脳の仕組みと暗記

忘れる脳、忘れない脳。~記憶の仕組み~

 

今回の記事では脳の仕組みと記憶との関係について
話をしていきたいと思います。

 

ちなみにですが、
ここではあんまり細かい話(脳の○○神経が云々…とか)
は抜きにして、なるべくシンプルにわかりやすく
話をしてみたいと思います。

 

ですでの、脳の専門家の方からすると

 

「ちょっとそれは違うなぁ」

 

という記述が出てくるかも知れません。

 

ただそこは、勉強法の専門家としての
視点と解釈で説明しているからですので、
その点ご了承ください。

 

そもそもなぜ忘れるのか?

「なんで覚えたことを忘れしまうんだろ?」

と疑問に思ったことはありませんか?

 

1回覚えた単語を忘れなければ天才になれるのに、
なんて考えたことがある人もいるでしょう。

 

覚えたことを忘れない脳を手に入れることができたら
勉強にも生活にも困らない日々が待っているように
感じるかも知れません。

 

ただ、実はそんな脳を手に入れてしまったら
とんでもないことになってしまいます。
目で見たこと、耳で聞いたこと、その日感じたこと、
これら全てを忘れない脳を持ってしまったら、
人間はおそらく生きていくことはできないでしょう。

 

例えばですが、
今日一日の朝起きてからこれまでに
見たこと、聞いたこと、感じたことなどが
全てそのまま脳に残っているとしたらどうなるでしょう?

 

今この文章を読みながらも、ちょっと前に読んだ文章が
頭にずっと残った状態で繰り返され、

 

それだけではなく、朝食べた朝食の味やにおいも、
昼食の味やにおいも、行きかう道で聞いた人の会話も
日ごろ目にした出来事などもも・・・

全てが鮮明に今目の前で繰り返され続けているってことになります。

 

そしてそこに出てくる記憶は、
寝てから起きるまで、365日、毎年毎年の記憶が
そうやって目の前で交差しつづけることになるんですね。

 

嬉しいことも、悲しいことも、辛いことも、イライラしたことも
全部の感情が一箇所に集まってる感じです。

 

これって、とてもじゃないですけど
耐えられないことではありませんか?

 

つまり脳は、
生きるために忘れる
っていう仕組みを持っているんです。

 

忘れなければ生きていけないからです。

 

だから忘れるのが当たり前。忘れるのが普通の人間なんです。
忘れない人なんてこの世に1人もいません。

 

忘れるもの、忘れないもの

生きるために脳は忘れるって仕組みを持っているという話をしました。

 

ただ、当然ですが全てを忘れてしまうわけではありませんよね。

 

実は脳は、忘れるものと忘れないものの区別をしているんです。

 

これは忘れてOK、
これは忘れちゃダメ・・・

 

と区別をしながら、
忘れてOKなものだけを忘れるような仕組みになっているということですね。

 

こういう話をすると、

 

「でも忘れちゃダメなはずの英単語を忘れちゃうんですけど・・・」

 

と言う人がいます。

 

ここはちょっとややこしいんですが、
脳の中にも担当部門のようなものがあって、
忘れちゃダメって考える脳の部門と、
忘れないようにって記憶しておくための脳の部門ってのは
別々に成っているわけなんです。

 

脳と記憶

 

だから、

 

忘れちゃダメだと思うこと = 忘れないこと

 

ではないってことなんですね。

 

ですから、ただ忘れないように思うだけではダメで、
きちんと脳の暗記部門に、

 

「これ大事だから、忘れてはダメなことなんです。」

 

としっかり教えてあげることが必要になります。

 

 

どうすれば忘れないか?

ではここからは、
脳が勝手に忘れていくのを防ぎ、
大切なものは忘れないようにする方法をお話します。

 

先ほど書いたとおりですが、
覚えたことを忘れないようにするためには、
脳の暗記部門に対して、忘れてはいけないという信号を
送る必要があります。

 

その信号の送り方が2つあるんです。

 

その方法とは、

 

1.インパクトも持たせること
2.繰り返すこと。

 

この2つです。

 

それぞれについて、ここから少し解説しますね。

 

1.インパクトを持たせること

例えばですが、あるとき道を歩いていたら、
目の前に大きな隕石が降ってきた・・・

 

なんてことが起こったら、おそらく一生忘れないでしょう。

 

今のは少し大げさな例ですが、
そんな感じでインパクトの大きな出来事は
忘れることができません。

 

インパクトがある出来事というのは、
言い換えると、大きく感情を動かされた出来事でもあります。

 

隕石の例のように、
すごくビックリしたというのもそうですし、
他にも、

・すごく嬉しかった
・すごく緊張した
・すごく楽しかった
・すごく悲しかった
・すごくイライラした

などもそうですね。

 

こういう大きな感情が伴った記憶というのは、
なかなか忘れることができません。

 

脳の記憶部門が、

 

「これは忘れちゃいかんことだ!」

 

と判断してくれるわけです。

 

ですから忘れてはいけないことがあるなら、
それに思いっきり感情を伴わせてみるというのも
忘れないための一つのコツにはなります。

 

2.繰り返すこと

例えば自分の名前や自分の家への帰り道を
急に忘れてしまうって人はいないと思います。

 

じゃあなぜそれを覚えていられるか?

 

それは、何度も何度も繰り返し見たり、聞いたりしてきたからですね。

 

このように繰り返される情報に関しても、
脳の記憶部門が、

 

「これ繰り返されてるし、忘れちゃダメな情報なんだ!」

 

と認識してくれるようになります。

 

「ちゃんと復習しなさい!」

 

って言うのもこういう脳の仕組みと関係があるわけです。

 

 

以上、インパクトを持たせたり、繰り返しを多くすることで
脳が勝手に忘れてしまうのを防げるという話をしていきました。

 

これらはそれぞれが忘れないために効果的なことではあるのですが、
2つをMIXさせることで、さらに忘れにくい状態を作ることができます。

 

次回、そのあたりについての具体的な手法について
お話したいと思います。

 

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